精油を語る(16)ユーカリ・シュタイゲリアナ
今回の精油はユーカリ・シュタイゲリアナ。とてもマイナー(希少?)なオイルで、取り扱っている精油メーカーも極めて限られている、そんなオイルです。
「ユーカリ」と名がついていますが、一般的にユーカリオイルの香りとして流通しているグロブルス種などのオイルに80%台と多量に含まれ、ユーカリ独特のツンとした香りの源泉となっている1,8シネオールがわずか8%しか含まれていない(現在出荷中のバッチES−034の解析データによる)ため、香りは全く異なったものになっています。
この香りをどのように説明するのか・・・とても悩ましいところなのですが、個人的にはレモンの鮮烈な香りをハチミツが優しく包み込んだ、「ハチミツレモンのような香り」に思えるのですが。
レモン系の香りのユーカリオイルと言えば、以前にご紹介した『レモンユーカリ(シトリオドラ種)』のオイルが広く知られていますが、シュタイゲリアナ種のオイルもレモンをイメージさせる香りが特徴。シトリオドラ種の香りよりもマイルドな香りで、香りの系統は近いとされるものの、比べるまでもなく全く異なった香りです。
この香りの違いは成分の違いに由来します。レモンユーカリは蚊が嫌う成分で知られるシトロネラールを中心に構成されているのに対して、シュタイゲリアナ種には含まれていません。つまり成分構成が全然違うんですね。シトラル成分は多少含まれているものの、虫除けの素材としてレモンユーカリの代替とはなりません。
オーストラリアにおいても十分な研究が進んでいないこともあり、日用生活用途での活用についてはご紹介できませんが、純粋に香りを楽しむ目的であればオススメできる1本です。他種のユーカリと比較して香りも控えめですから、香水作りやブレンドのための素材としてもご活用いただけるでしょう。
何より、新しい香りの出会いを求めてている方にオススメしたい、そんな精油です。
▽ユーカリ・シュタイゲリアナオイルのページ
http://www.teatree.jp/TTF/eu-st_product.htm
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