« 精油を語る(12)ネロリーナ/ニアウリLNCT | トップページ | 精油を語る(14)ティーツリーオイル・エクストラクト »

2012年2月 9日 (木)

精油を語る(13)オーストラリアン サンダルウッド

2010sandalwood01今回の精油はオーストラリアンサンダルウッドオイル。
かつては高額なインド産のサンダルウッドの安価な『代替品』として知られていましたが、現在ではその優れた品質と香りから、既に『代替品』の域を脱し、世界的に高い評価を受ける精油として成長しました。

一方で過去には生産者価格が急騰し、マネーゲーム化した上、森林資源の乱伐が起きたことから一部の有力エッセンシャルオイルメーカーはこの事態を憂慮、生産者マーケットに対して抗議をする意味も含めて販売を世界規模で全面停止するなどの動きがあった、いわくつきのオイルでもあります。

この時はTea Tree Farmsでも出荷販売を停止しました。現在ではその生産は州政府によって厳しく管理されるようになり、生産者マーケットも落ち着きを取り戻したこともあって、2010年よりTea Tree Farmsでも出荷を再開しています。

オーストラリアンサンダルウッドオイルは西オーストラリア州に自生する天然木より抽出されます。そして良質なサンダルウッドオイルを作るためには2つの重要な技術的なポイントがあります。以前にこのブログでご紹介していますので、今回抜粋してご紹介しましょう。

1つ目は蒸留のための技術。サンダルウッドオイルは水蒸気蒸留法によって抽出されます。つまり植物を蒸し上げて、その蒸気を集め、そこからオイルを分離する方法です。蒸留には温度と圧力、そして時間の管理が要求されます。
水蒸気蒸留では蒸留時間が長ければより多くのオイルが抽出できますが、香りの上で好ましくない成分が増える事により、香りに濁りが生じる事があります。サンダルウッドオイルにおいても同様で、蒸留時のある一定の段階でウッディーな香りを阻害する成分が上がっていますので、この段階だけの蒸気を分離し、仕上がったオイルに入らないように調整しているのです。もちろん仕上がった段階でのオイルの量は減りますが、この方法によってより香りの優れたオイルが抽出される事になります。

そして2つ目が調合技術。天然自生しているサンダルウッドはその伐採地域によって抽出されるオイルの成分が大きく異なります。つまり「ケモタイプ」が異なるということです。
この意味を単純化してご説明しましょう。例えば北部では成分Aが50%、成分Bが30%、成分Cが20%含まれる木がサンダルウッドがあるとします。しかし中部ではこのバランスが成分A20%、成分B70%、成分C10%だとします。そして南部では成分A40%、成分B40%、成分C20%と仮定します。
この場合、3地域のサンダルウッドの成分は全く異なり、この違いは香りにも現れますので、このままでは「サンダルウッドの香り」というものが成り立たなくなってしまいます。そこでこれら複数のケモタイプのオイルを調合し、一般的に好まれるサンダルウッドオイルの香りと成分構成となるよう調合・ブレンドする事になるのです。
これこそが職人技。優れたサンダルウッドオイルの香りは優れたブレンダーの技から生まれることになるのです。


この様にして生産されたサンダルウッドオイル。まさに「匠の技」が成せる香りと言えるのではないでしょうか。優れた生産者がいなければこの香りは成り立ちません。

Tea Tree Farmsでは西オーストラリア州の複数の生産者と直接交渉の上、より優れた品質のオイルを安定的に供給できる体制を整えました。なお、交渉にあたって一番重視したのは価格ではなく、生産技術、品質への取り組みと森林保護への姿勢、そして生産者としてのポリシーでした。
互いに共感できるパートナーとオーストラリアンサンダルウッドの出荷を再開できたことは大変嬉しい事だと思います。

▽オーストラリアンサンダルウッドオイルのページ
http://www.TeaTree.jp/TTF/sandalwood_product.htm


|

« 精油を語る(12)ネロリーナ/ニアウリLNCT | トップページ | 精油を語る(14)ティーツリーオイル・エクストラクト »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/134310/53939688

この記事へのトラックバック一覧です: 精油を語る(13)オーストラリアン サンダルウッド:

« 精油を語る(12)ネロリーナ/ニアウリLNCT | トップページ | 精油を語る(14)ティーツリーオイル・エクストラクト »