特殊な条件で再蒸留する事によってティーツリーの殺菌成分を濃縮したティーツリーオイル・エクストラクト。Tea Tree Farmsでしかお求めいただけない特別なエッセンシャルオイルということもあって、その使い方についてお問い合わせをしばしばいただきます。
そこで今回のテーマは普通のティーツリー濃縮オイル(エクストラクト)の上手な使い方について。
普通のティーツリーオイルと濃縮のオイルの決定的な違いは殺菌効果成分の含有量。普通のティーツリーオイルに含有される殺菌成分「テルピネン4オール」は通常、30%〜40%程度。対して濃縮オイルの場合はこの成分が99%ほどにまで跳ね上がります。
ティーツリーオイルに強い殺菌効果がある、ということは広く知られていますし、この効果を生かしてうがいや傷口の消毒、スキンケアなどにご利用のお客様は多いかと思います。また石鹸やクリーム、化粧水など手作りコスメに活用しておられるお客様もおられます。
では、濃縮オイルの方が殺菌成分が多いのでティーツリーオイルを全て単純に濃縮オイルに置き換えればいいのか、ということですがそうではありません。例えば濃縮オイルの場合、高い濃度の殺菌成分を含みますが、その成分の強さからうがいや口内炎対策のための塗布などには独特の刺激と苦みがあり、お薦めできません。一方で擦り傷や虫刺されには濃縮オイルの方がその麻酔効果も相まって、個人的には向いているように感じています。(但し、濃縮オイルはその成分が強いので肌への使用はティーツリーオイル以上に慎重にご判断いただく必要があります。)
また、普通のティーツリーと比較して多量に含有される殺菌成分を生かす方法。例えば空気清浄用のエアミストやキッチンの除菌スプレーを作る場合、液体石鹸に加えて手洗いの殺菌に活用するような場合はティーツリーオイルの半分以下の量で十分な殺菌成分の量が得られる上(逆に同量添加する事により倍の殺菌成分を含有したものにする事もできますね)、ティーツリー独特の香りがほとんどない穏やかな香りのため、他のエッセンシャルオイルを加えることにより様々な香りで楽しむ事も可能です。
殺菌というと薬品臭の強いカビ退治のスプレーや強力な除菌用洗剤などを思い浮かべますが、例えばこれらをディフューザーに入れてお部屋に拡散して空気のお掃除に使いたいと考える事はないですよね?
一方で強い殺菌成分を含有するティーツリーオイル・エクストラクトはその全てがティーツリーの木から抽出されたエッセンシャルオイルですから、安心して日常生活や日常空間のお掃除にも使うことができます。ティーツリーオイルと合わせて、上手に活用していただければと思います。