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2008年4月15日 (火)

バッチナンバーと香りの違いについて

Tea Tree Farmsのオイルではバッチナンバーが変わるとオイルの成分構成も、そして香りにも違いが出てくる事が珍しくありません。全く同一の木から抽出されたオイルではありませんし、外的な要因として抽出された時期や天気、気温、気圧、酸化の度合いなど様々な条件・要因が絡まり、エッセンシャルオイルに微妙な変化を与えます。
またTea Tree Farmsの場合、ボトルの量が大きいため、1つのバッチからの商品生産本数も少なくなりますから、人気種のオイルでは絶えず新しいバッチのオイルと入れ替わり、この傾向はより強く現れます。

エッセンシャルオイルは市販の芳香剤のような工業製品とは違って、天然の物ですからバッチ毎に香りに違いがあって当然なのですが、お気に入りの香りがある場合は「できるだけ同じ香りを楽しみたい」と感じるお客様もおられる事でしょう。そのため「香りの安定性」の主眼をおいてブレンドを繰り返し、バッチの変化に影響をほとんど受けずにいつも安定した香りを届ける事に軸足を置いたエッセンシャルオイルブランドが存在します。

一方で、Tea Tree Farmsでは人的に手を加えるのではなく、鮮度の高い自然のままの香りをそのままお届けするという事に軸足を置いています。しかし、自然のままと言ってもその成分が劣悪なものであってはならず、その為にバッチ毎に独自に成分解析を実施し、化学的な裏付けを基礎に商品化を行っています。

これらはどちらが良い、悪いというものでもなく、エッセンシャルオイルとどのように接するのかによって使い分けられるものです。よりスピリチュアルな面を意識するなら安定した香りのオイルが好まれるでしょうし、オイルに含まれる個別の成分が持つ効果に着目するならばTea Tree Farmsの様に化学的に成分構成が裏付けられたオイルが好まれる事でしょう。

目的に応じてオイルを選び、そして色々な香りに接していただき、楽しんでいただければと思います。

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2008年4月12日 (土)

メラルーカステーションに行ってきました

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随分以前から気になっていた「メラルーカステーション」という観光施設に行ってきました。場所はゴールドコーストの中心街から車で30分ちょっと南に行った、パシフィック・ハイウェイ沿い。ムウルンバーという街の入り口に位置しています。なぜ気になっていたかといいますと、その名前が「メラルーカ」となっていたから。メラルーカとはティーツリーの木を含む植物種の学名で、ティーツリーオイルを指してメラルーカオイルと呼ぶケースもあります。そして何より、施設の周囲にはティーツリーの畑が広がっていますから、当然ティーツリーに関連する観光施設と想像して以前から一度、訪れてみたいと思っていました。
建物は駅を模した作り。名前がステーションなのですから、当然といえば当然ですか。。。そしてそのゴージャスな入り口を越えると本当にヨーロッパの駅のような内部。左右には客車があり、さながらプラットフォームに立っている感覚です。
ただ残念ながら、ティーツリーに関する大きな展示がある訳でもなく、テーブルにティーツリーオイルが並べて売られているほかは、普通の高速道路のサービスエリアのような施設でした。
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それでも、施設の周囲にはティーツリーの畑が広がっています。観光スポットとしての魅力は正直なところあまり感じられませんでしたが、ゴールドコーストから近いという事もありますので、実際にオーストラリアでティーツリーがどのように栽培されているのか関心のある方は立ち寄ってみられると面白いかもしれませんね。


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2008年4月 9日 (水)

また洪水? で、ティーツリーが値上がりへ

今年に入り、既に2回洪水があったオーストラリア。そしてここ連日また激しい雨が連日続いています。すでに一部の地域では冠水した場所もあって、低地にあるゴルフ練習場などはまるで湖のような状況です。

過去2回の洪水で冠水した北部の農園では結局、今シーズンのハーベストができなかったところも多く、その影響もあってティーツリーオイルの生産者取引価格は3月に約10%強も上昇しました。仮に2008年から2009年にかけてのシーズンが平年並みの作柄になっても一度上昇した価格がまた下がる可能性も低く、豪ドルの上昇も相まって数ヶ月内にティーツリー関連の商品等にジワジワと影響が出てくる可能性があります。

なお、Tea Tree Farmsでは今のところ近日中に価格改定の予定はありません。

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2008年4月 3日 (木)

2008年産ペパーミントオイルの香りについて

Bpp先日より出荷を開始した2008年産のペパーミントオイルについて、香りが従来のロットと比較しシャープに感じられるというご指摘をお客様よりいただきました。今回はこの香りについて。

原因は単純でオイルがとても新鮮だということです。エッセンシャルオイルは熟成(酸化)により少しずつ香りが変化してゆきます。酸化というと精油の管理の上では好ましくない事とされていますが、一部の精油においては程度な酸化がより豊かな香りをもたらしてくれます。例えばラベンダーオイルがこれに該当し、抽出したばかりのラベンダーオイルにはトゲトゲしいと表現したらいいでしょうか、刺激を感じさせる香りが含まれているのですが、これを数ヶ月かけて熟成(酸化)させる事により、皆さんがご存知の穏やかな香りに変化してゆくのです。

そこで今回、2008年産のペパーミントオイルについても、成分解析上は全く問題がない事を確認した上で実験を行ってみました。

<実験方法>
2008年産ペパーミントオイルを約5ml、陶器のボールに移してそのまま常温で放置し、数時間毎に香りを比較する。

香りの比較は瓶の中に残っている2008年産オイルと当ファームにサンプルとして保管している2004年産のオイルの合計3種類で行いました。

約6時間後、放置されたオイルより香りの導入部のあるシャープな香りがかなり薄くなりました。

24時間後、シャープな香りは更に薄まり、2008年産オイルと2004年産オイルの中間ほどの香りに変化しました。シャープな香りがなくなった分、甘い香りが引き立ち始めました。

48時間後、シャープな香りはほぼなくなり、2004産年オイルに非常に近い香りに変化しました。シャープな香りがなくなった分、甘みを感じさせる香りが引き立ち、2004年産オイルよりも更にマイルドな香りに変化しました。


今回の実験の結果より、熟成の進み具合によって起きている香りの違いである事が裏付けられました。
この事から、継続して使用してゆきますと熟成が進み、自然にマイルドな香りに変化してゆくかと思います。
もし仮に2008年産オイルの持つシャープな香りがお好みなわないお客様の場合、キャップ、及びドロッパーを外した状態で1〜3日放置いただきますと香りに大きな変化が現れますので、お好みの香りに変化した時点で再度密封するという方法もあります。ただ、この際には酸化させすぎないよう、気をつけて下さい。

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